ヨーロッパ型農業
ヨーロッパは気候が南北で異なるため、農法も変わってきます
南は地中海性気候で、北は海洋性気候、そして東ヨーロッパの内陸部は内陸性気候になります
ヨーロッパの多くを丘陵地帯が占め天水型農業が行われます
(※天水型農業…雨水に頼るため、灌漑型農業と異なり給水による肥沃ができない)
この天水型農業は、耕地を分けて耕作を行い、そのうちの一つは休ませて土地を肥沃化させる方法で、ニ圃制→三圃制へ変化します
ニ圃制から三圃制への移行は9cにロワール川ライン川を中心に始まります
この背景には、有輪犂を用いた耕作の普及、共同作業の普及、秋まきと春まきを組み合わせて耕作面積を増やすことが可能になったという出来事があります
そしてこれは、農業生産量を増加させ、ヨーロッパ社会にに大きな変化をもたらしました
その変化とは…
・共同作業を行う必要性から、保有地を囲わずに開放する開放耕地化→領主直営地と農民保有地が一体的に運用される
→賦役が減少、現物地代が増加
・集村化
その一方で、二圃制が残ったフランス南部は閉鎖耕地のままとなります
そのため、ヨーロッパには多様な耕作状態が併存することになりました
!ヨーロッパ型農業の特徴!
・牧畜との併存・相互関係(多元的な食料を生産するための安定感)
・土地生産性が低く、投下労働量を増やしても生産性が増えない